スペース:カッコつけるなら離れて!


英語では、括弧(かっこ)に囲まれた部分の前後には必ずスペースを入れます。かっこ類は、英語と日本語では意味合いも扱い方も異なります。スペック・本文問わず、しばしば目にするのは、英語表記なのにスペースを省略してしまっているケースです。


目次

  1. 括弧で囲まれた部分の前後にはスペースが必要
  2. コンマ・ピリオド・コロンなどの前はスペースを入れない
  3. 括弧もスペースも必ず半角で入力する

日本語で括弧(かっこ)といえば、会話や引用を表すかぎかっこや、読み方や解説に使う丸括弧まるがっこなどをまず思い浮かべるかもしれません。英文で会話を表す引用符「クォーテーションマーク(quotation marks)」は、括弧類「ブラケット(brackets)」とは別のカテゴリーとして扱われています。丸括弧はパーレンとも呼ばれることからも、西洋語からの借用と考えられます。日本語での丸括弧の使い方は、英語の「(パーレン[1])(parentheses)」とは少し違っています。

1. 括弧で囲まれた部分の前後にはスペースが必要

英語は、必ず単語と単語の間にスペースを置きます。ひとつの単語を括弧ではさむ場合は、括弧の外側にはスペース入れます。括弧ごとひとつの単語と同じように考える[2]といいかもしれません。括弧という服を着た単語だと思えば、括弧の外側にスペースを入れるのが自然に感じるのではないでしょうか。

下の例のように、「Solid state drive」の後ろに、その略語である「SSD」を補足情報として挿入する場合、「(SSD)」を括弧も含めてひとつの単語と考えると、「Solid state drive (SSD) options」という具合に、迷わずスペースを入れることができると思います。

Spaces with parentheses/brackets
Microsoft Surface Pro 4, Technical Specifications

いくつかの単語のまとまりを括弧でくくる場合も、その部分を括弧ごと、あたかもひとつの単語のように扱えば、たいていの場合は悩まずに適正な表記ができます。

下の例では、「4-mm circle centered」の後ろに、「about 1.5% of frame」という4つの単語から成るひとかたまり(句)を括弧で挟んで挿入しています。この時、括弧も含めて「(about 1.5% of frame)」全体をひとつの単語と同じように考えます。そうすれば、「circle」と「(about」、「frame)」と「centered」の間にスペースが必要であることが、無理なく受け入れられると思います。

spaces with parentheses/brackets
Nikon D5, Specifications

ただし、数式や数式を含む単位記号などでは括弧の外側にスペースを入れません。これについてはまたあらためて。


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2. コンマ・ピリオド・コロンなどの前はスペースを入れない

括弧で囲まれた部分の後ろに、コンマ・ピリオド・コロン・セミコロンなどがある場合は、閉じる括弧「)」とコンマなどの間にスペースは入れません。ですから、このページの第1項で、「括弧で囲まれた部分の前後にはスペースが必要」と書きましたが、厳密にいうと「括弧で囲まれた部分の前後にはスペースを入れるのが基本」とするのが正しいかもしれません。

Spaces with parentheses/brackets

とはいうものの、これも先に書いたように、括弧にはさまれた部分はひとつの単語と同じように扱う[2]という考え方で対応できます。単語と単語に続くコンマ・ピリオド・コロン・セミコロンの間にスペースは入れない、ということを知っていれば、括弧に入れられたテキストを追加する時も全く同じですので、迷うことはないでしょう。

Spaces with parentheses/brackets


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3. 括弧もスペースも必ず半角で入力する

キーボードで括弧やスペースを入力する時は、入力モードが英語または半角になっていることを確認してください。

半角で入力しているつもりでも、アプリケーションの切り替えにともなって自動的に入力モードが切り替わったのに気づかず、つい全角で入力していたりすることもあります。こういうときは、エディタやワープロソフトで、検索・置換するのが簡単です。この時、括弧だけでなく、スペースも半角のものと置換しなければならないので注意が必要です。


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日本語原稿のコピペは危ない

支給された原稿をコピー&ペーストして、コンテンツを仕上げる際、全角の括弧が使われていないか注意しなければなりません。全角文字の括弧は内側に寄っているので、半角括弧と半角スペースの組み合わせと見分けがつかないことがあります。

Spaces with parentheses/brackets

全角括弧が使われていないか、正しく半角スペースが挿入されているか、などを調べるには、テキストエディタで、スペース・タブ・改行などの制御文字を表示させる方法があります。

Spaces with parentheses/brackets


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必ず英語フォントを使う

英語コンテンツでは必ず英語フォントを使ってください。日本語や文字を教えたり紹介したりするコンテンツでは、漢字・ひらがな・かたかなを表示するために日本語フォントが必要でしょう。しかし、それ以外で日本語フォントを使わなければならないケースは思い浮かびません。

日本語フォントの英数字は、漢字・ひらがな・カタカナと組み合わせて使う時に美しく見えるように作られています。英文を表示することに主眼を置いていないので、英語コンテンツに日本語フォントを使うと奇異に見えます。場合によっては、クオリティがとても低いものに感じられます。少なくともネイティブなコンテンツには見えません

もちろん日本語フォントの中にも、英文を美しく表記できる英数字が用意できているものもあります。しかし、よほど確信が持てる場合以外は、英語フォントを選ぶことを強くおすすめします。日本語フォントを使うと、約物や記号の変換の問題もあり、残念な結果に終わることが多いでしょう。

英文に英語フォントを使うためには、テキストがすべて半角で入力されていなければなりません。目視だけではチェックしにくいので、テキストエディタなどで、検索・置換で、全角を半角に修正するステップ、作業工程に組み込むといいと思います。

Spaces with parentheses/brackets


[1] 英語の発音をカタカナにすると、単数形parenthesisがパレンセシース、複数形parenthesesがパレンセシーズ、のような感じです。「レ」にアクセントがきます。

[2] スペースの入れ方をわかりやすく説明ために、私が個人的に考えたアイデアです。英語を母国語とする国や、英語教育界で、このような説明がされているわけではありません。また、スペースの入れ方についてだけの考え方なので、改行などは括弧の有無に影響を受けません。

お読みいただきありがとうございます。気が向いたらまた遊びに来てください。