古いジャズレコードの裏ジャケットを見ると、ミュージシャンと担当楽器の紹介に
セミコロンとコンマが使われていました。コンマよりもセミコロンの方が区切る強さが大きいという実例です。
縦方向のリストと行方向の列挙
例えば、このアルバムのプレイヤーだけをリストにすると、次のようになります。
- Lee Morgan
- Joe Henderson
- Barry Harris
- Bob Cranshaw
- Billy Higgins
通常、アイテムを行変えせずに列挙する場合は、次のようにコンマで区切ります。
Lee Morgan, Joe Henderson, Barry Harris, Bob Cranshaw, Billy Higgins
完結した文であれば、最後のメンバーの前に「and」を入れるのが正しい書き方です。また、最後にピリオド(フルストップ)を置きます。
Musicians are Lee Morgan, Joe Henderson, Barry Harris, Bob Cranshaw, and Billy Higgins.
コンマを含むアイテムは、セミコロンで区切る
さて、このアルバムのように、ミュージシャンと楽器の組み合わせを、縦のリストにすると、次のようになります。
- Lee Morgan, trumpet
- Joe Henderson, tenor sax
- Barry Harris, piano
- Bob Cranshaw, bass
- Billy Higgins, drums
これを、水平方向に並べると、このアルバムジャケットのような表記になります。
Lee Morgan, trumpet; Joe Henderson, tenor sax; Barry Harris, piano; Bob Cranshaw, bass; Billy Higgins, drums.
ひとつのアイテムが、「[プレイヤー名], [楽器]」という組み合わせになっていて、既にコンマ「,」が使われています。そこで、「[プレイヤー名], [楽器]」の間を区切るためには、セミコロン「;」を使います。
実際のアルバムジャケットでは、ミュージシャンの名前は全て大文字(フルキャップ)で表記されています。
LEE MORGAN, trumpet; JOE HENDERSON, tenor sax; BARRY HARRIS, piano; BOB CRANSHAW, bass; BILLY HIGGINS, drums.
ピリオド「.」は律儀にちゃんと打つんですね。コンマやセミコロンなどの句読点を使っている時は、やはり最後にピリオドを打たないと、それこそ文字どおり「締まらない」のでしょうか。
別のアルバムでもこのようになっています。
「セミコロン」>「コンマ」と覚えましょう
アイテムをリストアップする時、区切る範囲の大きさは「セミコロン」>「コンマ」という関係になります。
スペックの中でも実際に、このルールを守っている例について「ところ変われば:Appleの場合(2)- コンマより大きな区分はセミコロン『;』」の中でも紹介しています。
ところで、こんな可愛らしいグッズをネットで見つけました。ピリオド・コンマ・セミコロンの役割を、「Stop!」「Slow down!」「Separate!」というセリフにして表現しています。
【引用元】CafePress | Best merchandise to express yourself, “Comma Period Semicolon Rectangle Magnet by heythatspunny” (2017-09-30)
以下は、この投稿で紹介したアルバムです。画像はAmazon.co.jpにリンクしています。