このサイトの参考資料


「SpecAid:世界標準のスペック英語」が参考にしている主な書籍・サイトです。


目次

  1. The Chicago Manual of Style, 16th Edition(シカゴマニュアル第16版)
  2. The Oxford Style Manual(オックスフォード・スタイルマニュアル)
  3. The Elements of Technical Writing(テクニカルライティングの基礎)
  4. The Associated Press Stylebook(APスタイルブック)
  5. Microsoft Manual of Style(マイクロソフトスタイルマニュアル)
  6. 欧文書体 その背景と使い方
  7. Bureau international des poids et mesures(国際度量衡局)
  8. National Institute of Standards and Technology (アメリカ国立標準技術研究所)

1. The Chicago Manual of Style, 16th Edition

『シカゴマニュアル』第16版(シカゴ大学出版局、2010年)

The Chicago Manual of Style, 16th Edition (Chicago and London: The University of Chicago Press – 2010)

シカゴ大学出版局が1906年に初版を出した、アメリカ英語の表記ルールをまとめたガイドブックです。文筆家・編集者・出版社など文字と文章にかかわるプロフェッショナルが拠り所とする、米国で最も権威あるマニュアルのひとつです。1993年に出版された第14版は50万部近くを売り上げ、これによって初版からの累計販売数は100万部を超えたということです。

. . . . Sales of the 14th edition reached nearly half a million copies, bringing the grand total of all Manual of Style sales to well over one million.

出典:The History of The Chicago Manual of Style

Wikipediaの「The Chicago Manual of Style」の項で引用されているデイビッド・スペンサーさんの言葉を紹介します。

Over a hundred years later, the Chicago Manual of Style (CMOS) is one of the most widely used and respected style guides in the United States.

【訳】初版から100年を超え、『シカゴマニュアル』はアメリカ合衆国で最も広く利用され、リスペクトされているスタイルガイドだ。

David Spencer, “Chicago Manual of Style, 16th Edition”, Type Desk, February 15, 2011. (2019-09-14)

Amazon.co.jpで購入できます。


The Chicago Manual of Style : University of Chicago Press : 洋書 : Amazon.co.jp

オンライン版(有料)もあります。
The Chicago Manual of Style Online

シカゴ大学出版局(-だいがくしゅっぱんきょく、University of Chicago Press)は、シカゴ大学が運営する出版局。大学が運営する出版局ではアメリカ合衆国で最古かつ最大規模。これまで1万以上の著作を出版している。

シカゴ大学出版局」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』
更新日時: 2016年10月10日 (月) 03:57 (UTC)、
URL: https://ja.wikipedia.org/wiki/シカゴ大学出版局 (2017-05-10)


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2. The Oxford Style Manual

R. M. Ritter編『オックスフォード・スタイルマニュアル』(オックスフォード大学出版局、2003年)

R. M. Ritter, The Oxford Style Manual (Oxford: Oxford University Press – 2003)

この『The Oxford Style Manual』は、『The Oxford Guide to Style (2002)』と『The Dictionary for Writers and Editors (2000)』を合本したものです。「The Oxford Guide to Style」パートが、表記についてのガイドラインです。

英国オックスフォード大学の出版局に勤めていたHorace Hartが、局内で使うためにスタッフのスタイルガイドとして編集した『Hart’s Rules for Compositors and Readers』が起源。1904年に初めて書籍の形で出版されました。その後、タイトルの変更などを伴いながら版を重ね、2017年5月現在での最新版は、2016年出版の『New Oxford Style Manual, 3rd edition』です。

Wikipedia contributors, “Hart’s Rules,” Wikipedia, The Free Encyclopedia, https://en.wikipedia.org/w/index.php?title=Hart%27s_Rules&oldid=789709242 (accessed May 10, 2017).

『シカゴマニュアル』の構成が、ややとっつきにくいのに対し、こちらの方が読みやすいかもしれません。イギリス英語とアメリカ英語の違いや、日本語を含む、他言語に関連した記述があるのが特徴です。

私が所有している2003年版は、まだAmazonでも購入可能のようです。(2017年5月現在)


The Oxford Style Manual : R. M. Ritter : 洋書 : Amazon.co.jp

こちらは2016年版です。


New Oxford Style Manual : Oxford University Press : 洋書 : Amazon.co.jp


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3. The Elements of Technical Writing

Gary Blake・Robert W. Bly著『テクニカルライティングの基礎』(ロングマン出版社[1]、1993)

テクニカルライティングのエッセンスが、わかりやすくコンパクトにまとめられています。悪い例と改善例が豊富に掲載されており、ポイントが把握しやすい構成になっています。

Gary Blakeは、フォーチューン500社を含む多くの企業で、ライティング講座を開き、テクニカルライティングに関する書籍も多く出版しています。Robert W. Blyはダイレクトマーケティング分野で長年活躍してきた著名なコピーライターで、数多くの書籍を著しています。


The Elements of Technical Writing : Longman : 洋書 : Amazon.co.jp


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4. The Associated Press Manual

AP通信編『APスタイルブック』(Basic Press、2017年)

Associated Press, The Associated Press Stylebook (New York: Basic Press – 2017)

『APスタイルブック』についてはWikipediaの説明を引用します。

(…前略…)もとはAP通信に勤務・提携した米国人ジャーナリストたちが文体を標準化するため作成したものである。1953年に一般向けに書籍化され、英語圏では放送・雑誌などの報道関係者のみならず、教育機関や一般企業の広報宣伝部門でも広く使われるようになった。(…以下略…)

APスタイルブック」『ウィキペディア日本語版』。更新日時: 2016年9月7日 09:58 (UTC)、URL: http://ja.wikipedia.org/ (2017-09-21)

ジャーナリストのためのスタイルガイドだけあって、スピード・完結・省スペースを意識したルールとなっています。コピーライティングの参考にされることも多いようです。


The Associated Press Stylebook 2017 : Associated Press : 洋書 : Amazon.co.jp

ただ、そのルールには結構「クセ」があって、推奨スタイリングが『シカゴマニュアル』とぶつかることがあります。『AP』と『シカゴ』のどちらに従うのがいいのか、という記事やQ&Aをネット上でよく目にします。

編集者でライターのKaren Yin氏のサイトを紹介します。

【参考】Home | AP vs. Chicago


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5. Microsoft Manual of Style

マイクロソフト社『マイクロソフトスタイルマニュアル』(マイクロソフトプレス、2012年)

Microsoft Corporation, Microsoft Manual of Style (Redmond, Washington: Microsoft Corporation – 2012)

『マイクロソフトスタイルマニュアル』は、マイクロソフト社の製品に関わるテクニカルライター・編集者・コンテンツマネジャーのためのガイドラインを一般向けにまとめ直したスタイルガイドです。マイクロソフト製品のインタフェースや取扱説明書だけでなく、テクニカルライティング全般についても参考になる、と評価されているようです。

例文が多いのがわかりやすいです。また、推奨/非推奨を「correct」「wrong」などではなく、「Microsoft style」「Not Microsoft style」としているのも好感が持てます。

スペック表記に関連した情報が多いので重宝しています。また、IT分野の会社のスタイルガイドということもあり、技術的なコンテンツのライティングが、『シカゴマニュアル』や『APマニュアル』のスタイルとどのように違うのか、同じなのか、などを比較するのに役立ちます。

句読法や表記に関する全体の印象は、どちらかと言えば『シカゴマニュアル』と共通する部分が多いように感じます。


Microsoft Manual of Style : Microsoft Corporation : 洋書 : Amazon.co.jp


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6. 欧文書体 その背景と使い方

小林章著『欧文書体 その背景と使い方』(美術出版社、2005)

ドイツのライノタイプ・ライブラリー社のタイプディレクター、小林章氏の著した本です。欧文文字の成り立ちからルールやマナーまで、豊富な実例でわかりやすく解説した本。欧文に関わる日本人のための、まさに「バイブル」です。

この本は衝撃であり、光明でもありました。ヨーロッパでフォント作りに携わる日本人がいることに驚きました。同時に、もやもやしていた事柄に明快な答を提供してくれました。書籍・雑誌・映画・テレビ画面・看板などの事例から、経験的に判断していたフォントの選択や文字の組み方など、確信をもてない様々な疑問を解消してくれました。そして、自身の不明に愕然としたことも告白しておきます。


欧文書体 その背景と使い方:Amazon.co.jp

その後に出版された下の2冊も同時に参照しています。


小林章著『欧文書体 2 定番書体と演出法』(美術出版社、2008)


高岡昌生著『欧文組版 組版の基礎とマナー』(美術出版社、2010)


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7. Bureau international des poids et mesures (BIPM)

国際度量衡局

BIPM

国際的な標準化団体であり、メートル条約に基づきメートル法(国際単位系(SI))を維持するために発足した3つの組織のうちの1つである。(中略) 国際度量衡局の目的は、世界中で一つの一貫性のある単位系(すなわち国際単位系(SI))を実現するための基礎を提供することである。

ウィキペディアの執筆者. “国際度量衡局”. ウィキペディア日本語版. 2017-01-10. https://ja.wikipedia.org/, (参照 2017-01-10).

国際単位系(SI)に関する表記法については、このBIPMが提供する文書と事項のNISTの情報を参考にしています。
BIPM – SI Brochure

計量標準総合センター (NMIJ)のサイトから日本語訳PDFがダウンロードできます。
第8版SI文書の日本語訳


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8. National Institute of Standards and Technology (NIST)

アメリカ国立標準技術研究所

National Institute of Standards and Technology

アメリカ合衆国の国立の計量標準研究所であり、アメリカ合衆国商務省配下の技術部門であり非監督(non-regulatory )機関である。

ウィキペディアの執筆者. “アメリカ国立標準技術研究所”. ウィキペディア日本語版. 2017-03-28.
https://ja.wikipedia.org/, (参照 2017-03-28).

メートル法と並行してヤードポンド法が現在でも広く用いられているアメリカ合衆国で、アメリカ国立標準技術研究所(NIST)は、メートル法に関する出版物を発行しています。BIPMの提案をベースにしながら、アメリカ合衆国の実情に即してアレンジを加えています。NISTのサイトから、国際単位系(SI)の表記に関するガイドラインのPDFをダウンロードできます。

このページは2017年5月10日に投稿した内容に対し、2017年9月21日に加筆・修正しました。「The Associated Press Stylebook」と「Microsoft Manual of Style」を追加しています。


[1] 私が購入したものはニューヨークで印刷されたペーパーバックで、Longman Publishers版でした。背表紙には「LONGMAN」と印刷されています。ロングマン(Longman)は英国に本社を置く世界最大手の出版社ピアソン社(Pearson PLC)の1ブランド。『The Elements of Technical Writing』の出版社は、Amazon.co.jpでは「Longman」、Amazon.comでは「Pearson」と記されています。Google Books (books.google.co.jp、books.google.com)では「Macmillan」となっていますが、こちらはハードカバーです。

お読みいただきありがとうございます。気が向いたらまた遊びに来てください。

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